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峰原 英介
Isotope News, (559), p.8 - 10, 2000/12
従来型レーザーの発振波長は、レーザー媒質固有の状態間遷移に対応する離散的なとびとびの値となる。また、この媒質の発熱のため熱歪み劣化が避けられず、出力や効率は低い。自由電子レーザー(FEL)は、交番磁界中の高エネルギー電子ビームを利得媒質とするレーザーである。この利得媒質の性質から利得媒質の発熱損失は無視できる。このため、FELは原理的に波長限界がなく、波長可変で、単色性に優れ、高出力、高効率である。しかしながら、常電動リニアック駆動源には膨大な発熱損失があり、出力と効率は低かった。原研FELは、この発熱損失を超伝導技術を用いて実質的にゼロにすることによって理想的なFELの実現を図った。世界最高出力達成と利用応用についても議論する。
広田 耕一; 澤幡 浩之*
no journal, ,
日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所では、放射線を利用した材料開発、環境保全及びバイオ・医療応用技術の開発が行われている。当研究所には、イオンビームは発生させるサイクロトロン、タンデム加速器、シングルエンド加速器、イオン注入装置を有するイオンビーム照射研究施設(TIARA)のほか、線照射施設と電子線照射施設があり、大学, 国立研究機関, 民間企業などの研究者が基礎研究や応用研究を実施している。例えば、サイクロトロンは宇宙用半導体の耐放射線効果やナノワイヤーの重合制御、品種改良などに利用されている。また、線照射施設は福島第一原子力発電所の廃炉のための耐放射線性材料の開発など注目すべき多種多様な研究に貢献している。特に大学や高等専門学校への施設供用制度では、東京大学が窓口となって優先的にマシンタイムが得られるほか、利用料金についても国の支援が得られる制度がある。本発表では、この制度の内容及び実際に行われている研究例について紹介する。